Vol 14 デジタル、ときどきアナログ生活

 

このところ妙に時間の経過が早い気がする。パソコンや携帯など、文明の利器といわれるものをフルに活用し、快調に走っていたつもりが思わぬ落とし穴にはまってしまった。突然、パソコンが止まったのである。再起動を繰り返して見るが、エラーメッセージがでくるばかりでウィンドウズが開かないのである。

しかたなく、パソコンの製造会社のコールスセンターに電話をしようとしたが、これがなかなか繋がらない。どうにか繋がって、いろいろ調べてもらったが、どうも機械の故障ではなくОSの問題らしい。コールセンターの担当者は淡々とした調子で、オール・リセットをするよう言ってきた。

リセットの手続きはほどなく済んだが、それからが大変だった。インターネットの再設定、プリンター等周辺機器の接続からアプリケーションのインストール、アドレス帳の入れなおしと悪戦苦闘をし、無事に修復できた頃には、長い一日も過ぎてしまい損をしたような気持であった。

このところ、一日が経つのがとりわけ早く感じられる。携帯やインターネット、FAXといった便利といわれるものを駆使して最速で走っているつもりでも、どこかでぽっかりと落とし穴が開いていたりして、復旧にもたつくなどしていると、時代の先端を走る機械も手放しで喜ぶわけにはいかない気がしてきた。

わたしは旅行が好きである。一時的であるが仕事や人間関係や過去や現在のわずらわしさとおさらばできる毎日が好きである。旅先の太陽は日常のそれよりずっと遅く動いていく。太陽と一緒に動いていく、ゆっくりとした時間そのものが好きなのだろう。

便利なものを持っていると、心までもその速度に追いつこうと早まってしまう。急げば急ぐほど、時間も早く過ぎていくことに気づかない。スローライフが話題となる時代だからこそ、ゆっくりと、一瞬一瞬をかみ締めながら丁寧に過ごすごして生きたいものだと思う。ゆっくりと過ごすことで気がつくもの、見えてくるものが必ずあるはずだから。

デジタルときどきアナログ生活。それが文明の利器に“フリーズ”されて得られた結論だった。